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床下の鋼製束の高さ調整方法 隙間が空いてしまった事例
今回は床下の大引(おおびき)を支える束である鋼製束の高さ調整についての記事です。
束は20年以上前は木製が一般的でしたが1990年代の半ば頃から鋼製束やプラ束などの使用が広がりました。
木製の束は大引や束自体が乾燥収縮で痩せると接続部分や土間との接地部分に隙間が出ます。
これはも木製の場合は少なからず起こることです。
そのため、木製の束のデメリットを補うために鋼製束やプラ束の使用が木造住宅のスタンダードでなって今に至ります。
鋼製束とプラ束のメリットは?デメリットは?
鋼製束とプラ束は木製のデメリットを補う目的で使用します。
主なメリットや特徴は下記の通りです。
ジャッキになっているので高さ調整(上げ下げ)が簡単に出来る。
強度が高い ※長さにもよりますが2t以上の荷重に耐えられる設計です。
強度に関してはプラ束よりも鋼製束の方が強いです。
熱伝導率に関しては金属である鋼製束より樹脂のプラ束の方が有利。
デメリットは下記の通りです。
伝統的建築や床下を見せるデザインの場合、意匠として合わせるのが難しい。※あえてデザインの一部として使用する場合もあります。
一般住宅ではほとんどありませんが、高さが限られているため床下が極端に高い場合は使用することが出来ない。
鋼製束の高さの調整は後からでも簡単に出来るの?
高さ調整は手で回して簡単に上げ下げ出来ます。硬くなってしまった時はモンキーレンチやスパナ等を使用して回します。
小山市MH様邸の高さ調整事例
写真のMH様邸の事例です。こちらの現場は床下が水浸しになっている状況だったため、既存の束が損傷している状況だったため既存の木製の束を取り外して鋼製束に取り替えました。
数年後、床のきしみがあったため床下の点検をしたところ、床下の土間の土自体が下がったため束石(ピンコロ)と鋼製束の間に隙間が出来てしまった状態でしたのでジャッキ部を回して適正な高さに調整いたしました。
隙間が空いてしまった鋼製束の写真です。
ウレタンボンドを使用してありますが離れてしまっています。
鋼製束の高さ調整事例
2017.11.08スタッフブログ担当/小野寺 秀行〈資格〉建築士、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー、給水装置工事主任技術者、栃木県震災建築物応急危険度判定士、福祉住環境コーディネーター、福祉用具専門相談員
住宅リフォームを専門分野とする建築士。特に木造住宅の設計・リフォームに関しては小山市・小山市周辺で2,800件以上の設計・施工実績(住宅リフォーム実務経験年数24年)趣味は登山・クライミングです。
小山市・野木町・栃木市・結城市・古河市です。
※車で30分以内を目安に工事対応エリアとさせて頂いております。
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